7の月25夜☽愛と親愛

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婚礼の準備が進み、部族全員が祝宴のご馳走を整え、儀式の輪を清め、最高の礼装に着替えていました。火を共に跳ぶカップルは誰にも愛されていたので、楽しい祝賀でした。

 

ついにカップルが共に火に近づくときが来ました。聖人はふたりがお互いや社会にもつ愛を認識して、微笑みました。新郎新婦は家族の支援に対して、親愛のこもった感謝の言葉を述べました。そして順番にお互いとの調和への慕情の誓いを述べました。そして一緒に火を飛び越え、お互いの内に燃える永遠なる愛の炎をひとつにしました。

 

聖人はその夜、小屋に帰ってその日の出来事を振り返りました。ひとつの想いが繰り返しよみがえり、物思いにふけりました。彼らはそれぞれの親愛の言葉を語り、通常の誓いと制約を述べただけでした。なのに、今日のカップルがしたことは誰もこれまでしなかったことなのです。彼らの目はお互いへの愛に輝いていましたが、このカップルのどこがそんなに違うのだろう?

 

砂漠の雷のように突然、聖人はひらめいて悟りました。このカップルはふたりの愛にあるメディスを部族に誓うことで、その愛の強さを人々と分かち合ったのです。